高血圧の治療(その③)-薬物療法③
今回は、各降圧薬の副作用について説明します。
各降圧剤の主だった副作用は以下の通りです。
(1)カルシウム(Ca)拮抗薬
浮腫(むくみ)
(2)アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)
高カリウム血症
(3)アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬
痰のからまない咳
(4)利尿薬
高尿酸血症、腎障害の悪化、糖尿病の悪化、脂質異常症の悪化
サイアザイド系利尿薬では、腎機能障害(Cr≧2.0)、低カリウム血症、痛風が認められる場合は使用禁忌であり、妊娠、耐糖機能障害の場合は慎重投与になっています。
カリウム保持性利尿薬は低カリウム血症の副作用があります。
(5)β遮断薬(含αβ遮断薬)
徐脈、気管支喘息の悪化、糖尿病・脂質異常症の悪化
(6)α遮断薬
立ちくらみ
高血圧の治療薬に限ったことではありませんが、どんな薬でも患者さんによっては副作用が出ることもあります。
薬の服用にあたって重要なことは、処方された薬で可能性のある副作用の症状をあらかじめ知っておくことと、「何か変だな~!?」とか、「いつもと感じが違うな~!?」と少しでも感じたら、主治医に相談するようにしてください。
次回は、どの疾病を持った高血圧患者さんに、どの降圧薬が処方されるかについて解説していきたいと思います。
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